2.12 長時間放電

 LHD定常実験はカーボンダイバータの設置により、高入力加熱パワーで長時間の実験が実施できた。今年度の主な実験内容はICRF及びNBIによる長時間放電である。
両方の実験とも、ECHのターゲットプラズマを加熱すると共にその高温プラズマを長時間維持しようというものである。図2-15に示されるように、それぞれの加熱法で1分を超える放電が達成された。これらの単独長時間加熟放電は世界に例がなく、ヘリカル装置の特長の一つであるといえる。これらの放電ではガスパフ制御装置に長時聞制御性能がなかったので、ガスパフは数秒でフィードバック制御から手動制御に移行されている。しかしながら、プラズマ密度はほぼ同じレベル(1-2×1019m-3)に保たれており、温度は1-2keVの値で保持されている。また、不純物の蓄積も観測されず、ガスパフ制御装置の長時間対応のための改造により、さらに定常的なプラズマを長時間生成することが期待できる。
ICRFによる加熱は供給ガスの成分比の制御が心配されたが、現在のところヘリウムガスだけの供給で放電が持続しており、電子加熱よりもイオン加熱により高エネルギーイオンが多く生成されているようである。加熱メカニズム及び長時間維持の詳細については今後の解析によって明らかにされるであろう。
NBIによる長時間加熱では第2サイクル同様にNBIの入射方向が磁場と同方向のビームラインを用い、約500kWの入射パワーで80秒の放電が得られた。放電時間はNBI入射ポートの保護板の温度上昇によって制限されており、真空容器及びダイバータ板の熱除去は良好であることが分かった。今後の課題としては、それぞれの加熱装置での高パワー定常運転に対する装置増強と粒子制御のための粒子供給法及び排気法を検討し、その具体的な設備設置を進めていく予定である。

図2-15 (a)ICRFによる単独長時間放電
(b)NBIによる単独長時間放電



戻る




Copyright © 1995-2018 National Institute for Fusion Science. All rights reserved.

このページに関するお問い合わせは までお願いします。