2.5 ICRF加熱実験

 第2サイクルでは、ICRFによる予備的加熱実験がハーフターンアンテナを用いてB=1.5Tで行われた。ガス種としてはヘリウムガスを用いて、これにマイノリティとして水素ガスを混ぜることにより実験が行われた。その結果、ECHにより生成されたターゲットプラズマにICRFを印加しても密度は殆ど変化せず、プラズマの温度が上昇することで蓄積エネルギーが増加することが分った。この結果をもとに、ICRFは、第3サイクルでMW級の出力と伝送を実現させ、本格的な加熱実験を行うことができた。
ICRFによるプラズマ生成実験は、Bt=2.75T、Rax=3.6mでECHによりターゲットプラズマを生成し、これに38.47MHzのICRFを入射することによって行われた。図2-6にその結果を示す。この図から、入射パワーが約1.25MWの時、蓄積エネルギーが約0.2MJ、電子密度が1.3-1.8×1019m-3、電子温度が1.6-2keVのプラズマが生成されたことが分かる。図2-6の場合、放電時間は約5秒であるが、ICRFを用いた長時間放電実験では、0.85MWで68秒の放電を達成している。この長時間放電ショットでは、イオン温度と電子温度はともに約2keVで蓄積エネルギーは約0.11MJであった。
更に、NBIで加熱されたプラズマをICRFで加熱する実験も行われた。入射パワー1.4MWのNBIプラズマに、約1.3MWのICRFを印加したところ、蓄積エネルギーは0.27MJから0.42MJまで約0.15MJ増加し、電子温度も約0.5keV上昇することが確かめられた。
これらの実験結果を解析した結果、加熱効率はNBIと同等であることが明かとなった。このため、第3サイクルの終盤では、上述のように、ECHとICRFを組み合わせた加熱実験、NBIとICRFを組み合わせた加熱実験、ECH、NBI、ICRFの3者を組み合わせた実験が実験目的に合わせて行われた。

図2-6 ICRFによるプラズマ生成実験の放電波形



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