3.2 緊急減磁時の発生電圧

 第1ステージ励磁試験の初日(1999年7月7日)に、#1-b(プラズマ横長)モードの1.5T(HC電流6.25kA)から時定数約30秒の遮断試験を行い、HCブロックに280Vを印加したが、絶縁は正常であることが再確認された。

 この試験におけるLHDの励磁回路は次のように6回路から構成される。2台のヘリカルコイル(H1とH2)は、三つのブロック毎に結線した、H1-IとH2-Iの直列回路H-I, H1-MとH2-Mの直列回路H-M, H1-OとH2-Oの直列回路H-0の3回路、そして3種のポロイダルコイルは、IV-LとIV-Uの直列回路IV, IS-LとIS-Uの直列回路IS,OV-LとOV-Uの直列回路0Vの3回路から構成される。各回路ともクエンチ検出法として、回路の両端と中点の電圧タップからとったバランス電圧によって抵抗発生の判定を行う電圧ブリッジ法を採用した。

 第3サイクル実験の前段階である第2サイクル実験においては、1998年10月21日に高磁場励磁試験として、0.1T/minの励磁速度でこれら6回路を6電源によって並列励磁した。2.70Tの電流ホールドまでは安定に通電できたが、2.75Tで電流ホールド状態に入ったとき、H-I回路のバランス電圧に低抗性電圧が発生してクエンチ検出器が作動して、6回路全ての電流を時定数約20秒で減衰させた。このときヘリカルコイルのブロック両端に780Vの電圧が印加されたが、ヘリカルコイルは絶縁的に健全であることが確認された。

 しかし、緊急減磁時の発生電圧はできるだけ低い方がヘリカルコイルの保護のためには好ましいので、第2サイクル実験終了後に6回路の保護抵抗をこれまでの値の3分の2に下げるための改造を行った。この結果、印加電圧は3分の2に減じるので、2.75Tにおける780Vの電圧は、1.5Tにおいては280Vになるが、7月7日の緊急減磁試験によって確認することができた。




戻る




Copyright © 1995-2018 National Institute for Fusion Science. All rights reserved.

このページに関するお問い合わせは までお願いします。