3.1.2 LHD装置超伝導技術開発成果

 LHDの大型超伝導コイルを中心としたコイル電源、低温システムなど装置技術工学に関する性能研究のために、プラズマ実験と独立にマシンタイムを確保して各種実験が行われた。既に前節に述べたように、超伝導コイルをはじめとする主要機器の設計思想は、長期間のプラズマ実験に対応できる信頼性の確立であるため、超伝導コイルはじめ各機器に必要な各種計測モニターを取り付けたが、センサー、計測線や取り付け方法に起因する、LHDの2次的故障を極力防ぐように配慮した。以下の各節はそれら制約のもとで得られた成果が述べられる。

 図3-1-2-1は平成10年1月20日から平成11年1月19日までの1カ年間のLHD稼動状況を示している。初期予冷、プラズマ実験と昇温のサイクルを、開放点検を挟んで2回くり返している。第1サイクルは1.5T-ECHプラズマ、第2サイクルは2.5T-NBIプラズマとして特徴付けられる。低温システムの稼動時間に相当するヘリウム主圧縮機の積算運転時間数、2,570時間、3,445時間の合計と、正常休止99日を除く期待運転時間との割合は94.2%であり、2サイクルを通じて圧縮機停止を必要としたシステム故障等は著しく少ない。正確な統計は今後の作業に残されているが、それらは、雷を原因とする瞬時電源喪失停止2回(8/19.8/28)と液化機制御VMEリセットのための予定停止などである。液化機停止は必要としないが、コイル励磁下の異常信号によるコイル電流の外部抵抗緊急ダンプ、すなわち時定数20秒での1Q減磁は3回(誤信号で1Tから(5/27)、常伝導伝播検出で2.75Tから(10/21)、無停電電源故障で1.5Tから(11/26))を経験した。原因は本来目的によるもの、バグ、設計不良などを含むが、何れもコイルの健全性は損なわれていないことが確認され、その後、実験は継続された。

図3-1-2-1 第1サイクル、第2サイクルの稼動状況


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