3.1.3 LHD超伝導・低温システムの概要

 LHD超伝導・低温システムの構成を図3-1-3-1に示す。LHDの超伝導コイルは2本のヘリカルコイル(H1, H2)と上下3対のポロイダルコイル(IV, IS, OV)で構成される。ヘリカルコイルは、高純度アルミニウムで安定化したNbTi/Cu複合超伝導導体を用い、冷却端安定化した浸漬冷却型コイルとして製作された。ポロイダルコイルはNbTi/Cuのケーブルインコンジット導体(CICC)を用いた超臨界圧ヘリウムによる強制冷却型超伝導コイルであり、特に中心直径11.1mのOVコイルは世界最大のCICCコイルである。LHDでは電源から超伝導コイルに大電流を供給する送電線に超伝導バスラインを使用している。超伝導バスラインは9系統あり、最大定格電流は32km、総延長は497mに及び、2相流ヘリウムによって強制冷却される。

 ヘリカルコイルとポロイダルコイルは電磁力支持構造物に固定され、ベルジャーと呼ばれるクライオスタット内に設置されている。電磁力支持構造物は2相流ヘリウムによる強制冷却で、コイルと同じ4.4Kに冷却される。ベルジャー内で4.4Kに冷却される総重量は850トンに達する。この重量物を冷却し、超伝導状態を維持するための低温システムは、寒冷を発生するヘリウム液化冷凍装置、被冷却体である超伝導コイル、電磁力支持構造物、超伝導バスライン、被冷却体を低温に維持するためのベルジャー(クライオスタット)、寒冷の供給を分配するバルブボックス、トランスファーライン、全体を制御する低温制御システム(LHD-TESS)などで構成される。ヘリウム液化冷凍装置は冷凍能力として、4.4Kで5.65kW、輻射シールド用の40〜80Kで20.6kW、電流リード用の液化能力として650L/hを同時に発生できる。

図3-1-3-1 LHD超伝導・低温システムの構成図


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