国際研究協力成果

 核融合研究は、その黎明期より国際協力の下に平和的に進められ、今日、世界各国で幅広い研究が行われています。核融合炉の実現に向けた研究開発および学術基盤の充実のためには、国内はもとより世界の研究者の英知を結集して、長期的展望に基づいた共同研究・開発を進める必要があります。本研究所では、核融合に関する国際的な研究協力の日本側の代表機関としての役割を担うとともに、国際協力による共同研究・研究交流を積極的に推進しています。現在、世界的な国際協力で進められている国際熱核融合実験炉(ITER)計画あるいは幅広いアプローチ(BA)計画においては、国際トカマク物理活動(ITPA)への貢献や超伝導、加熱、燃料供給装置などでの技術開発協力、そして、人材派遣まで幅広い国際研究協力が行われています。


●核融合科学研究所での現在の国際協力

  1. 多国間協力
    ・ステラレータ-ヘリオトロン協定(日本、ドイツ、スペイン、米国、オーストラリア、ロシア)
    ・テキサトール協定(日本、米国、カナダ、ユーラトム(欧州原子力共同体))
    ・球状トーラス協定等(日本、米国、ユーラトム)等
  2. 二国間協力
    (日米科学技術協力事業、日韓核融合協力事業、日中科学技術協力事業、日露、日豪、日EU等)
  3. 研究所間協力(17機関との学術交流協定)
  4. 国際会議開催(国際土岐コンファレンス等)

国際ステラレータデータベース


●国際協力の成果例
・ステラレータ-ヘリオトロン協定
国際ステラレータ-ヘリオトロン閉じ込めデータベース・分布データベース活動

 ステラレータ-ヘリオトロン協定の下で、多国間、多機関間でのヘリカル系協力研究が精力的に展開されています。図に示すように、ヘリカル系におけるエネルギー閉じ込めスケーリング則が、閉じ込めデータベース
(参考: http://iscdb.nifs.ac.jp/
9装置から約4000のデータ収集)から得られています。ヘリカル型核融合炉の評価を行う上でも重要な情報を提供しています。近年、ヘリカル系における共通性・相違性などの物理的理解を進めるべく、プラズマの分布をも考慮した分布データベース活動に着手しています。

・日米科学技術協力事業
液体リチウム雰囲気中性子照射試験

 日米科学技術協力事業の共同プロジェクトの一環として、アメリカ オークリッジ国立研究所の高中性子束炉 HFIR を用いた材料照射試験を行っています。これまで、変動する温度の下での照射や照射下での電気抵抗のその場測定、液体リチウム雰囲気における照射、超高温度の下での照射などの技術開発を共同で進め、特徴ある材料照射研究を進めてきています。
 写真は、HFIRに照射キャプセル集合体を組み込むところを示しています。HFIRで初めて液体リチウム環境での材料照射に成功し、バナジウム合金の核融合炉ブランケット環境での照射特性などが明らかにされています。

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